学部・大学院

芸術情報学部 学部長メッセージ

2026年4月から芸術情報学部に新しい学科を開設しました

芸術情報学部 学部長恩田 憲一

恩田 憲一

2026年4月、尚美学園大学芸術情報学部の音楽表現学科・音楽応用学科・舞台表現学科の3学科は、新たに芸術表現学科として生まれ変わりました。昨年度、一昨年度ともに定員を上回る新入生を迎えていた3学科を、なぜあえて改編したのか。その理由は、本学が1926年の学園創立以来、100年にわたって音楽教育に取り組む中で、「社会に役立つ芸術教育とは何か」を問い続けてきたことにあります。

従来の3学科では、楽器別・専攻別のコースによる縦割り型の教育システムを基本としてきました。これは専門性を深めるうえで大きな意義を持つものでしたが、デジタル技術やAIの普及によって表現のあり方やエンターテインメントを取り巻く環境が変化した現在、従来の枠組みだけでは十分に応えきれない面も見えていました。

そこで芸術表現学科では、旧3学科が担ってきた多様な表現分野を、「パフォーマンス」、「クリエイト」、「ビジネス」という3つの新しい枠組みで捉え直しました。これらを本学では「フィールド」と呼んでいます。各フィールドの中で学びを深めるだけでなく、フィールドを越えて自由に組み合わせることができるため、一人ひとりの関心や目標に応じた、個別最適な4年間の学びが実現します。新学科は、おかげさまで予想を上回る多くの新入生を迎え、力強いスタートを切ることができました。学生の皆さんとともに、新しい時代の芸術教育を形づくっていきたいと考えています。

一方、芸術情報学部のもう一つの学科である情報表現学科では、映像・音響・照明、CG・アニメ・イラスト、美術・デザイン、ゲーム・アプリ・SNSなど、デジタルコンテンツ制作の分野について教育と研究を行い、こちらも毎年とても多くの新入生の皆さんを迎え入れております。この学科の大きな特徴は、分野を横断しながら学ぶ「クロスオーバー学習制」にあります。今日、デジタル技術はあらゆる情報を記号化し、自在に組み合わせることを可能にしています。その結果、映像、音響、舞台、デザイン、バーチャル空間など、従来は別々に考えられていた表現領域のあいだに新たな連携と相乗効果が生まれています。情報表現学科は、こうした時代に即した学びを実現する場となっています。

さらにいま、我々の社会はAIとの共存という新たな課題にも直面しています。知的労働の多くがAIの活用で代替できる可能性が語られる一方で、他者を理解し、感情を動かし、協働しながら価値を生み出す力は、これからの時代においてますます重要になるでしょう。芸術の学びは、まさにそうした人間ならではの力を育むものです。

芸術情報学部では、芸術とデジタルの境界領域を探究しながら、変化の大きい社会において必要とされる人材の育成に取り組んでいます。ここには、表現の可能性を広げ、自分らしい未来を切り拓くための学びがあります。この学びを通して、学生の皆さんがこれからの社会を創る魅力あふれる社会人に成長していく未来を、心から期待しています。

略歴

慶應義塾大学大学院工学研究科後期博士課程電気工学専攻所定単位取得後退学
慶應義塾大学より工学博士号取得
情報処理技術者試験委員、情報処理学会会誌編集委員、
一般社団法人芸術科学会評議員および理事を歴任
平成10 年4 月尚美学園短期大学助教授
平成12 年4 月尚美学園大学芸術情報学部助教授
平成16 年4 月尚美学園大学芸術情報学部教授
平成18 年4 月尚美学園大学大学院芸術情報研究科情報表現専攻教授