2023年3月、メディアセンターの入口部分を改修し、開放感のある広い空間をフェイクグリーンで飾り、居心地が良い空間へとリニューアルしました。リニューアルの目的は、コロナ禍で変化した学生の学びに合わせて、多様で自主的な学びを支える【学修の場】を提供することです。昨年度実施したアンケートでは、伝統的な図書資料を提供する図書館としての利用よりも、ノートパソコンをツールとして、データベース等の情報と図書資料や学術誌を使い分けながら学ぶ場所として利用する学生が増え、滞在時間も長くなっていることが分かりました。また、メディアセンターに求める機能として、【レポ―ト作成やオンライン授業受講などの学修スペース】や【リラックスできる空間やコミュニケーションの場となる空間】という回答が多く、これらのニーズへ対応するために、大規模な改修を実施しました。メディアセンターB館1階に、Jポップ・ライブラリーを新設いたしました。1970年代より音楽評論家として活動してきた本学副学長の富澤一誠が50年間収集した、Jポップを代表するアーティストの資料を閲覧できるコーナーです。1970~1990年代に活躍した吉田拓郎、井上陽水、松任谷由実、小田和正、中島みゆき、サザンオールスターズ、Mr. Children、椎名林檎など代表的なアーティストだけでなく、その間に活動した5,159組のアーティストの膨大な資料を保管しています。資料については、当時の様々な企画書やライブ資料としてアーティスト本人が手書きしたセットリストなどもあり、一般には出回っていない資料やネット上には公開されていない情報も多くあります。広い空間を確保するためには、所蔵資料の整理や書棚の廃棄が必要となるため、短期大学開学時(1981年)から除籍していない洋書を中心に除籍を実施しました。開学から40年を経て、情報が古く利用されない資料が多くなったため、各専門分野の教員にも協力していただき、洋書9,153冊、和書やVHS,LDと合わせて、全体で12,269点の資料を除籍しました。館内資料の約40%におよぶ資料を移動し、多くの書棚やCD棚を廃棄した結果、開放的な空間が用意できました。リニューアル後は、多くの学生が劇的な変化に驚くとともに喜んでいました。また、教員からも好意的な感想をいただきました。今後も利用者の意見を基に改善を実施して、より良い学修環境を提供していきます。なお、グリーンの飾り付けや図書資料の移動は、学生に協力していただきましたので、この場をお借りして御礼申し上げます。また、当時の雑誌やアーティスト本、新聞記事やレコード会社の広報誌、宣伝材料など、関連資料も備えています。Jポップ・ライブラリーは、ネット情報が整備される前のJポップを分析・研究できる日本で唯一の場所となります。これらの資料を学生たちは直接手にとって、自由に閲覧できます。次世代を担う学生たちが、過去の資料から新たな知識・見解を得て、有効活用することを期待しています。・富澤一誠Jポップ・ライブラリー https://www.shobi-u.ac.jp/jpoplibrary/141.メディアセンター入口リニューアル報告2.富澤一誠 Jポップ・ライブラリー設置報告メディアセンターより
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