尚美学園大学_学報2021
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72021年度の就職活動の動向2021年度3年次生進路・就職ガイダンス2021年度インターンシップ動向について(求人倍率)(要因)リクルートワークス研究所による大卒求人倍率調査(2022卒)では、来春2022年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.50倍と、前年6月調査の1.53倍より0.03ポイント微減しました。また昨年はコロナ禍の影響による経済停滞により、倍率は10年ぶりに0.3ポイント下落する結果となりました。今年は微減したものの1.5倍台を維持し、底堅い結果となっています。従業員規模1,000人以上の大手企業を中心に採用意欲が回復した傾向がでています。しかし、一昨年のような水準(1.83倍)まで戻らず、コロナ禍による景況感の不透明さにより、従業員規模1,000人未満、特に300~999人の企業で採用予定数が減少。また、飲食店・宿泊業のような、コロナ禍の影響を受けやすい業種で、採用予定数が減少した企業が多かったことがあげられます。☆企業:全国の民間企業の求人総数は、前年の68.3万人から67.6万人へと0.7万人減少。    (対前年増減率は1.0%減少)☆学生:学生の民間企業就職希望者数は、前年44.7万人から45.0万人へと0.3万人増加。    (対前年増減率0.6%増加。)    ※民間企業就職希望者数に対して、求人総数が22.6万人の 超過需要。☆業種別(求人総数)・建設業:求人総数は10.3万人。前年より1.1万人増加。(11.5%増加)    民間企業就職希望者数は1.6万人と0.1万人増加。(4.5%増加)・製造業:求人総数は22.8万人。前年より0.6万人減少。(2.7%減少)    民間企業就職希望者数は13.3万人と1.3万人減少。(9.2%減少)・流通業:求人総数は26.7万人。前年より0.7万人減少。(2.4%減少)    民間企業就職希望者数は3.3万人と0.5万人減少。(12.5%減少)・金融業:求人総数は1.0万人。前年より200人微減。(2.1%減少)    民間企業就職希望者数は4.5万人と1.1万人増加。(31.2%増加)・サービス・情報業:求人総数は6.9万人。前年より0.4万人減少。(5.7%減少)    民間企業就職希望者数は22.3万人と1.0万人増加。(4.5%増加)増加した業種:建設業、製造業、流通業はそれぞれ、0.39ポイント・ 0.11ポイント・0.84ポイント増加。減少した業種:金融業、サービス・情報業はそれぞれ、0.07ポイント・ 0.03ポイント低下。・金融業を希望する学生が増えたことや、飲食店・宿泊業や運輸業の採用需要の減少が理由。・コロナ禍の影響は、業種別により傾向が分かれた。本学においては、特に関係するエンタメ・イベント系、放送、映像制作の分野をはじめ、サービス、運輸、旅行業界などでは採用の中止や延期が相次ぐなど、こうした業界志望の学生にとっては厳しい現状となっています。しかし一方では、上記の資料のように影響が少なかった業界も存在し、建設業界や流通業界など当初の計画どおり採用活動を進めているなど状況が分かれています。このような状況の中で就職を希望する学生には、本来志望していた特定の業界や企業だけでなく、視野を広げた幅広い進路を探っていくことが求められています。キャリア・就職課では、企業からの採用情報の収集につとめ、教員と連携したサポート体制を実施してまいります。2021年度春学期オリエンテーションは、昨年度からの流れを踏襲してのオンライン中心となり、3年生の就職活動のキックオフとなるキャリア・就職課の「進路・就職ガイダンス」も昨年度に引き続き、動画配信という形での実施となりました。そして今年度より採り入れた、キャリタスUC(尚美求人サイト)の活用や、マイナビやリクナビなどの就職情報サービス会社の協力を得ながら、オンラインセミナーや説明会、企業の探し方の情報配信など、工夫を凝らしながら就職活動のスタートとなる情報の提供を実施してきました。また往来実施してきた対面での学生全員面談を今年度はオンラインによる実施に切り替え、現状の就職活動への意識や志望等を確認し、次への準備をサポートしています。キャリア・就職課では、秋学期以降もオンライン配信やWEBシステム等を活用しつつ、常に学生とのコミュニケーションを持つことを第一に考えながら、今後の支援をおこなっていきます。本学では、毎年夏休み期間中に大学主催のインターンシップを開催してきました。コロナ前の一昨年は、学生50名が20の企業や団体に1~2週間の就業体験をおこない、現場における実践的な経験を積ませていただきながら卒業後の将来像を模索し、新たな目標や確認をおこなうことができました。しかし昨年から続くコロナ禍の影響で状況は一変し、昨年度の同行事は中止となりました。今年度も直前まで開催を検討しましたが、お世話になっている企業の大部分が、自社での就業体験をおこなっていなかったことなどの理由から、2年連続で開催を断念する結果となりました。一方、企業が独自に行うインターンシップについては、コロナ禍の影響により大きく変化いたしました。往来の就業体験の他に、オンラインによる実施が多数を占め、その他個別や少人数での規模に縮小して、感染対策を十分施しての実施を計画しています。キャリア・就職課より

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